昨年(2015年)の4月28日に発表された“Dorothy Little Happyから3人が卒業”というニュースは全国のアイドルファンにとって衝撃的な出来事だった。仙台発のガールズユニットとして可憐な美しいダンスとしっかりとしたボーカルで地方アイドルのみならず日本のアイドルシーンを牽引してきたDorothy Little Happy(以下“ドロシー”)。2011年のメジャーデビュー5日前に地元を襲った東日本大震災を乗り越えその年のTOKYO IDOL FESTIVAL (TIF)での素晴らしいパフォーマンスで一気に名を上げて以降、試行錯誤を繰り返しながら必死に前に進んできたユニットが結成5年目に出した決断は、ファンだけでなく彼女達に憧れ目標としてきた数多くの現役アイドル達にもショックを与えた。
吉報が届けられたのは5人でのラストステージとなった中野サンプラザ公演から2週間ほど経った7月31日だった。“Dorothy Little Happy ユニバーサルGEARへレーベルを移籍。シングルリリース決定!” 白戸佳奈と髙橋麻里の2人組になったドロシーは定期ライブを再開させ、12月には2人の思いを詰め込んだシングル「Restart」をリリースし再び走り始めた。今年になってからのドロシーはとても精力的で、ほぼ毎週のように行っているライブでは生バンド、ファンによるリクエスト、髙橋麻里のソロLIVEなど様々な企画も行い、1人でも多くの人に今のドロシーを知って貰おうと2人は外への発信を常に意識して活動を行っている。
そんなドロシーが5月25日にニューシングル「バイカラーの恋心」をリリースする。「バイカラー=2色使い」という2人組を意識してつけられたタイトル曲は春から夏に向かう今の季節にピッタリの明るいナンバーに仕上がっている。ドロシー結成以前の幼いころからずっと一緒に活動してきた白戸佳奈と髙橋麻里に、2人になったDorothy Little Happyへの思いを伺いました。
ーー 新曲の「バイカラーの恋心」が5月25日に発売されますが、丁度一年前の5月23日から5人での最後のツアーがスタートしているんですよ。
佳奈そうだー!
麻里あっという間だったね。この一年間でもちろんいい風に変わった事もあるけどマイナスに変わっちゃった事もあって。でも今はあの時と変わらずに活動出来ている事が幸せだなって思っています。
佳奈一年前は「このツアーが終わっちゃったらどうなるんだろう?」ってツアーをやりたい気持ちと始まってほしくない気持ちがあるみたいな複雑な感じだったんですけど、今は新しいリリースに向けて前向きな気持ちが沢山あるので頑張れています。
ーー 再スタートする時にお互い意思確認みたいな事はした?
佳奈特に話し合った記憶はないですね。自然とみたいな・・・。
ーー 2人だからここは前と変えて行こうとか、この部分は守って行こうとか考えた事とかは?
佳奈人数が変わったから出来なくなった事っていうのはあったんですけど、前とガラッと雰囲気を変えようとは思っていなかったです。それまでの5年間で大切にしていた事とかそういうのは忘れずにやって行きたいなって思っていました。
ーー 5人の時はフォーメーションやダンスで見せるドロシーのスタイルっていうのが1つあったと思うんですが、2人だとそこは工夫しないといけないですよね。
佳奈そうですね。2人になってからは前みたいな形でのダンスがメインになる曲は今の所ないですけど、歌をしっかりと歌う曲とダンスしながら歌う曲っていうメリハリがつけられているんじゃないかなと思っています。
ーー 具体的にはどういう風に考えて今ステージでパフォーマンスをしているんですか?
佳奈まだ正直模索中だなとは思っています。やっぱり凄く難しくて。今回の「バイカラーの恋心」では初めて2人でシンメ(トリ―)の動きにチャレンジしているんですよ。それでこういうのはいい見せ方だなって思ったんですけど、ずっと2人でやって行くにはバリエーションをもっと勉強しないといけないなとは思っていて。